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「お前さえいなければ」

「お前なんか産まなければよかった」

「お前の顔を見てると飯が不味くなる」「男に色目を使ってる」

「で、いくらかかるん?」

「誰のおかげやと思ってるんや!」

自分の思い通りにならなければブチ切れ、自分が不安定になったらすがりより、自分の思い通りに動かそうとコントロールする。

私は人形でありサンドバックだった。

あれは夢だったのかもしれない。自分の身に起こったことなのに、まるで悪い夢であったかのようにもやがかかったかのようにくわしく思い出せない。

何のために生きているんだろう、何で生まれてきたんだろう。そんなことばかりをずーっと考えていた気がする。

暗くて痛くて悲しい、長い長いトンネルだった。

最近は、やっと人形でなくなった。ピノキオが人間になった時はこんな感じだったのだろうか?

こんなにも身軽で、自由で、人生は楽しいものだと知ったのだろうか?

泣きたいくらいに、美しくて温かくて楽しい世界だと知ったのだろうか?

私はなにひとつ「普通」とは違う。だけど、「普通」である必要なんてない。

「普通」に当てはまらないのであれば、それを活かしてやればいいだけ。

だから私は、圧倒的に、自由気ままに楽しく生きる。

逢いたい人に逢い、行きたい場所に行く。やりたいことを全てやる。

自由気ままに楽しく生きるようになってから、いろんな面白い人と出逢った。共通してるのは、みんなすごく楽しそうだということ。

あんなにいい子ちゃんだった私。生きるために、心にカギをかけて人形だった私。

今は、自分の「やりたい」に素直に生きている。圧倒的に自由で、圧倒的に楽しい。人生って、ほんとはすごく楽しいのだ。

私はもうあなたたちの人形なんかじゃない。奴隷じゃない。

あなたたちのことなんて、もう思い出してすらやらない。そんな価値すらなくて、そんな時間や労力さえもったいない。

好きの反対は、嫌いじゃなく徹底的な無関心。

私は私の奴隷にしかならない。私は私のために、そして私が大切にしたい人やもののために生きる。生きていく。

圧倒的に、楽しく自由に生きられることを証明してみせる。

全力で。この命の全てをかけて。

虐待サバイバー写真展

親からの虐待を経験し、それでも親の手から生きのびたサバイバー達の「生きている」写真を撮っています。 これから先の道に希望が満ちていくような願いを込めて作ったサイトです。 15人の被写体の方の応募は締め切っています。この後、虐待サバイバー写真展は、書籍化、実際の写真展に向けて動き出します。